jurisan@hatena

漫画の感想や日々のことなど

戦国大変 決断を迫られた武将たち

 歴史家の乃至政彦さんの著書。客観性を維持しつつも主観的に歴史を見る。そんな感じの本です。

 いや、面白いですね。例えば、信長の「天下布武」の印判について。最近は<天下布武は「日本を武力で統一する」という意味ではなかった><当時、「天下」は畿内というくらいの意味合いで、幕府再興に力を注ぐというくらいの意味だった・・>みたいな説が一般的になっている印象です。私自身もそうなんだ~と納得していたのですが。

 著者は、<当時、印判に自分の思想や信条を込めるのが一般的だったか?>というところから検証していきます。<印判に天下布武って、これは何か信長が何か特別なことを宣言しているのだろう>というそれ自体が思い込みかもしれない。この視点は新鮮でした。