米澤穂信「愚者のエンドロール」感想

愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

内容(「BOOK」データベースより)

<↓多少ネタばれあります>

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作。

 文化祭用の自主制作映画の犯人当て。日常の謎系のミステリ作品なので,殺人事件を推理することなんてないだろうと思っていたら,,,こういう手がありましたか。素直に感心。


 ホータローがはじめて高校生らしい自意識の揺れを見せた感じがします。単なる「探偵役」キャラから,体温を感じられる人間に変わった気が。



 あと,古典部員の面々もよかったですね。皆の前ではなく,2人キリになったときに間違いを指摘する心遣い。そして,違うと思ったのなら正面から違うという,その心のまっすぐさ。なんというか見ていて心がきれいになりますね。こういう健全な友人関係は得難いモノだと思います。